■事件簿2012

TORY BURCH、UGG、マークジェイコブスなどの偽造品をネットで販売
 (平成24年2月 富山県滑川警察署)


富山県滑川警察署は、2011年12月、偽ブランド品をインターネット上で販売していたとして、富山県射水市に在住の通信販売会社経営の夫妻(いずれも46歳)の自宅や倉庫など関連場所の捜索をし、トリーバーチやUGG、マークジェイコブスなど約3千点の偽造品を押収した。その後警察は、調べをすすめ、2012年2月に上記夫妻を商標法違反の疑いで逮捕した。二人はこれまでに1万8千点にも及ぶ偽ブランド品を販売し、販売金額は7千万円を超えていたとのこと。自宅での在庫保管が手狭になったことから、石川県金沢市の宅配業者の倉庫の一部を保管用として間借りするようになり、海外から輸入した偽造品956点を保管して、外注で仕分けや発送などを依頼していた。また、同夫妻は、成田空港や関西空港、中部空港を経由して輸入を繰り返し、税関で貨物を差し止めされていた事実も確認されている。

逮捕された夫は関与の度合いが低いとして処分保留となったが、結果、被疑者夫婦の経営する会社に対し罰金300万円、主犯の妻に対し、懲役2年、執行猶予4年の刑が確定した。

(倉庫の様子と押収された品の一部)



●偽造品をネットショップで販売
 (平成24年2月 岐阜県大垣警察署と名古屋税関)


岐阜県大垣警察署と名古屋税関は、2012年2月、インターネット店舗で偽造品を販売していたとして、経営者の男及び従業員計5名を商標法違反で逮捕し、トリーバーチやマークジェイコブス等1, 200点以上の偽造品を押収した。

結果、経営者の男に罰金30万円の刑が確定し、加えて、銀行預金の差押え、警察が押収した商品の没収廃棄が決まった。尚、妻とその他の従業員は不起訴となった。

(押収された品の一部)



●ポロ・ラルフローレン、UGGなどの偽造品をネットで販売
 (平成24年4月 千葉県成田国際空港警察署と成田税関)


千葉県成田国際空港警察署は、2012年4月、インターネットショップを通じて偽ブランド商品を販売するなどしたとして、神奈川県大和市の会社役員(32歳)を商標法違反の疑いで逮捕した。2012年2月に神奈川県の事務所を捜索し、同所からポロ・ラルフローレンのポロシャツやUGGのブーツなど約350点の商品を押収していた。

税関から警察へ「同じ業者が大量に偽ブランド品を購入し販売している」との通報があり、事件が発覚。東京税関から「偽造品」と指摘を受けた後も、別の会社名を使用して輸入を繰り返していた様子。警察の調べによると、被疑者は2009年9月ごろから中国から仕入れた偽ブランド品の販売を始め、売上高は計1億6,650万円に上るという。

(押収された品の一部)



●金沢と松山のアクセサリーショップ摘発
 (平成24年5月 石川県金沢中警察署)


石川県金沢中警察署は、2012年5月、金沢市竪町通りの貴金属店及び愛媛県松山市の貴金属店らで「ルイ・ヴィトン」や「グッチ」、「ドルチェアンドガッバーナ」等の偽アクセサリーを販売しているとして商標法違反の疑いで一斉捜索し、金沢市のイスラエル人経営者(46歳)他従業員2名と愛媛県松山市の系列店店長(35歳)と同店従業員3名を逮捕した。

警察に「偽物を売っている」と匿名の通報が寄せられたことから事件が発覚。金沢と松山の両店舗より計11ブランドの偽造品、合計4、523点を押収した。商品は1点200~400円の値段で韓国から仕入れ、正規品の10分の1の価格で販売していたという。警察の調べでは、客寄せのために偽造品を扱い始めたが、年間3、000万円の売り上げのうち3割近くが偽ブランド品の売り上げによるものだったという。

結果、従業員については起訴猶予となったが、松山店店長に懲役1年、執行猶予3年、経営者のイスラエル人に懲役2年、執行猶予4年、罰金200万円の刑が下された。

(店内の様子)



●鶴橋商店街の店7店舗を一斉に捜索
 (平成24年5月 大阪府大淀警察署他)


奈良県、石川県警察本部が以前から捜査をしていたリサイクルショップに対する詐欺事件を受け、大阪府大淀警察署は、2012年4月、カルティエの偽造品を扱っていた人物を逮捕。仕入れ先、関連先が鶴橋商店街にある7店舗に及んだことから、2012年5月には、大阪府警各署が合同で鶴橋の店舗を一斉捜査した。

その後、大淀署は、2012年5月、大阪市天王寺区のマンションの一室で、カルティエなど18社の腕時計の偽造品63個を所持していたとして主犯格の大阪市東淀川区の自営業の男(38歳)を商標法違反の疑いで逮捕した。極めて精巧なコピーで、中国から仕入れ、国内で販売していたとのこと。固定客に約3万5000円〜25万円で販売していた。

(押収された品の一部)



●TORY BURCH、UGG、マークジェイコブスなどの偽造品をネットで販売
 (平成24年5月/8月 大阪水上警察署と大阪税関)


2012年5月、大阪水上警察署及び大阪税関は、偽ブランド品をインターネット上で販売していたとして、兵庫県神戸市北区在住の中国籍女性(33歳)と日本人の夫(47歳)の経営する会社および自宅・車などを捜索した。現場からは、トリーバーチ、マークジェイコブスなど合計1,700点近くの偽造品を押収し、警察は夫妻を商標法違反の疑いで逮捕した。

事件が起訴された後、2012年8月、大阪税関は関税法違反の罪で上記2名の経営する会社及び両名を大阪地検に告発した。税関によると平成24年2月〜5月の間に14回にわたり、トリーバーチやシャネルの偽造品を計8,307点中国から輸入しようとしたとのこと。平成21年7月から偽造品をネット販売し、年間約4千万円の売り上げがあったという。



(倉庫の様子と押収された品の一部)



●TORY BURCHなどの偽造品をネットショップで販売
 (平成24年12月 福井県警察本部、福井警察署と大阪税関)


2012年12月、福井県警察本部と福井警察署は、インターネット上のショッピングサイトで「トリーバーチ」などの偽ブランド品を販売したとして、福井県坂井市在住の会社役員の男性2名(K34歳、O32歳)及び福井市在住の会社役員の女性(H23歳)の3人を商標法違反で逮捕し、福井市内の会社の倉庫などから偽造品約1, 600点を押収した。

その後、2013年1月、大阪税関も、会社役員Kが2012年4月に7回にわたって「トリーバーチ」の財布やバッグの偽造品35点を中国から輸入しようとしたとして、関税法違反の罪で福井地方検察庁に告発した。

大阪税関が、中国の輸入元から中部国際空港経由で発送された福井市内宛ての商品を検査し、偽造品と判明したために福井県警に通報したことが事件の端緒となった。調べによると、被疑者らは、過去1年の間に2万点以上を販売し、1億3千万円以上の売り上げがあったとみられる。

逮捕された3名のうち2名(O32歳男性、K23歳女性)については、「搬送の手伝いや、管理業務をしていただけで、偽物と認識していた証拠が認められなかった」として不起訴になったが、平成25年3月、販売を主導していた会社役員Kに対し、関税法違反と商標法違反の罪で、懲役2年執行猶予4年、罰金600万円の刑が言い渡された。

(押収された品の一部)



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