千葉北署は7月10日、タイ在住の無職男性(74歳)と東京在住の男性(75歳)及び千葉在住の男性(41歳)の3人を商標法違反と不正競争防止法違反の疑いで逮捕した。また同容疑で7月17日、主犯格のタイ在住ボランティア日本語教師の男性(44歳)を逮捕した。
4人は共謀で、ネットのオークションに偽ブランドの腕時計を安価で出品していた。出品の際には偽造品と触れず、落札後のメールのやりとりで、落札者に「レプリカです」と通知して販売を繰り返していた。
犯罪には、複数の人間が関わっており、主犯格の男性は、タイからタイ人と共謀でオークションに出品し落札者とのメールのやりとりを担当、別の男性が出品した商品を日本に持ち込み、空港から宅急便の発送手続きを行っていた。またその他に販売代金を国内から引き出してタイに持ち出す男性と、自分の名義で販売代金転送用の口座を開設した男性がおり、いずれも共犯で捕まった。
本件で、ネットの普及によりますます犯罪の現場が国際化・グループ化してきている現状、警察の捜査も複雑化してきたことが明らかである。また、国内に在庫を持って摘発されるリスクを避けて、営利をむさぼろうとする偽造品販売の実体を浮き彫りにした。